前田伸子オフィシャルサイト~これが私の生きる道~
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日本歯科評論(通刊第788号)掲載
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「基礎研究者として生きられるか」
    大学院を修了し,ありがたいことに母校の口腔細菌学講座に呼び戻していただいて,1
年間非常勤だったが,翌年には講師のポストをいただけたことは本当に幸運としか表現しよう
がない。ただ,講師として働き始めてから,自分の研究よりも,むしろ学部学生の講義や実習
あるいは大学院生の研究指導などが仕事の中心となり,自分のことを後回しにしているうち
に自身の研究に割く時間がどんどん少なくなっていた。
一方,同じ領域で研究する他大学の方たちの研究成果を,論文や学会発表で見聞きする
うちに,自分が基礎研究者として遅れをとっているのでないか,との不安が芽生え始めた。
当時の鶴見大学歯学部口腔細菌学講座には,女性研究者のロールモデルとも言うべき加
藤綾子先生がおられた。加藤先生は私にとって,学生の頃からの憧れの女性で,女性らしさと研究者・教育者らしい厳しさの融合した独特の雰囲気が実に魅力的だった。
同じ講座にいながら,共同で研究することがないまま何年か経過していたが,ある時,大学院生の研究指導をご一緒したことを契機に,加藤先生がご病気で亡くなるまで,近交系マウスモデルを用いたいくつかの研究を共同で取り組んだ。
また,加藤先生との共同研究の成果を論文にまとめおわる頃に,1年間ポストドクターとしてフロリダ大学のMichael Humphreys-Beher先生のもとで,唾液タンパクの分子生物学的研究をする機会を得た。基礎研究者として道に迷ったような気持ちでいた私に方向性を与えてくださったのが加藤先生とMichael先生であった。
今では,大学での仕事を「私の生きる道」と思い,たとえ悩むことがあっても,若くして病に倒れたお2人が,最後まで研究に対する情熱を持ち続け,決してあきらめることがなかったその姿を心の支えにしている。
「学生部長として」
 現在,鶴見大学歯学部で学生部長として,学部学生のお世話係をしている.これがなかなかに大変な役目で,特に進級が決定する前後は学生さんだけではなく,保護者の方との面談に忙殺される日々が続く。しかし,この大変なお役目をやらせていただけることに感謝している自分もいる。また,1年生から6年生まで,学年によって割く時間は異なるが,すべての学年の学生さんと接する機会があるので,1年生から学生たちが確実に成長していく姿を見届けられるのが嬉しい。
近頃,歯学部に女子学生の数が増え,男女比が半々になっているところが大半であるのに女子大で出発したわが鶴見大学歯学部の女子の比率は,不思議なことに少ない。それでも,教員には女子の比率が多いように思うし,女性の教授が3名もいる歯学部も他にはないのではないだろうか。とても加藤綾子先生のようにはなれないが,女子学生が鶴見大学の女性教
授を見て,「大学教授も自分の進路の一つ」と思ってもらえるような,ロールモデルの一つになりたいと思う。
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